細かい仕様、色合わせにもこだわって作成したオリジナルクリアしおり:小野照崎神社様
江東区入谷にある、小野照崎神社。
平安時代の学者で、国の参謀も務めた 小野篁 公(おののたかむらこう )を祀る歴史ある神社です。学問・芸能・仕事の神様として多くの人が訪れる場所です。
こちらの神社、オリジナルのお守りや季節に合わせた御朱印帳を頒布しています。
御朱印帳を集めるのが流行って久しいですが、全国の色々な神社やお寺のものを集めるのも楽しいですし、同じ神社に通って新デザインを集めるのも素敵ですね!
令和限定の御朱印帳なんていうのもあったそうです。
とっても可愛いですね!!
そんな小野照崎神社様より、七夕デザインの御朱印帳に合わせた御朱印帳用の栞のご注文をいただきました。
御朱印帳に挟んで使う、オリジナルデザインのクリア栞
ご注文をいただき、まずはデザイナーさんが作成したデザイン画をみて、どうやって印刷をするかを検討することからスタートしました。
今回のデザインで製作する際に再現しなくてはと思ったのは、ブルーの美しいグラデーションと、鮮やかな赤、そしてQRコードを朱印のデザインの中に入れ込んでいるという点でした。
クリアの栞は透明のプラスチック素材ですが、普通のインクで印刷すると透けて見える透明な仕上がりになります。しっかりと文字などを見せたい場合は、裏に白を印刷して、隠蔽して見えるようにしていきます。
透明感は出したいけれど、要素ははっきり見せたい。
両立が難しいこの問題は透明素材への印刷では必ず起きることです。
今回は、サンプルを作成することで解決しました。
納期がタイトだったため、デザイナーさんと相談し、あらゆるパターンでサンプルを作成することにしました。
例えば、ブルーの部分以外は全て白を入れたもの、文字部分と朱印部分のみ入れたもの、朱印のうちQRコードのみ入れたもの、全く入れないものなど。
本番と同じ素材にプリントしたサンプルで見え方を検証しました。
迷った時は、目的・用途に立ち返って考えてみる
サンプルができてきて、検証。
デザイナーさんが実際に御朱印帳に挟んでみて諸々検討していきます。
まず、最大の検討事項であった白背景をどこに引くかについては、結論としてどこにも引かないという選択をしました。
理由は、この栞はそもそも御朱印帳を購入された方へのプレゼントで、御朱印帳に挟むためにある。
そのため、挟んだ状態でQRコードの読み取りや文字が読めるようであれば問題はない。
むしろ、挟んでいない状態では美しい透明感を楽しんでもらいたい。
ということになりました。
ついつい単体でしっかり見えなければ製品として不良であると考えてしまいがちですが、使用用途を考えて、仕上がりの美しさを選択できたのはデザイナーさんやお客様の英断だなと思いました。
そして、透明感はすごく良いけれども、赤が少し浅い、青は少し黄みよりすぎるなど色味についても細かく検証し、デザインを調整、最終入稿に進めました。
本番印刷は指定色を再現するために担当者がつきっきりで色調整
さて、本番の印刷です。
前回色の調整が必要だと感じた部分は、指定色を工場に伝えてあります。
とはいえ、今回の印刷はシルクスクリーン印刷のように1色ずつ印刷する方法ではなく、一気に印刷する手法。それってつまり、どこか1色をいじると他に影響が出てしまいます。
特に赤の色は浅くなってしまうと全体の仕上がりが安っぽくなってしまうので、なんとか合わせたい。色々と交渉した結果、印刷当日は工場の担当者がつきっきりで色をみてくれることになりました。感謝!
おかげで納品された商品は、赤の色もグラデーションも美しい仕上がりになりました。
小野照崎神社にお参りした方からの評判も上々の様子でほっと一安心。
お客様の反応がみられるのはとても幸せです。
Novelty Cafeでは、こだわりの仕上がりに近づけるために、出来るだけの調整をしていきます。
叶えたい仕上がりを諦めている方、ぜひ一度お問い合わせください。