ノベルティグッズをつくる時に知っておきたい!入稿データ作成の4つのポイント<初級編>

ノベルティグッズやオリジナルグッズをつくる時に、避けては通れないロゴやイラストなどをグッズに反映させるための「データ入稿」!

グッズのクオリティにも関わる大切な工程ですが、デザイナー不在でグッズをつくるケースも。そんな時のために、ノベルティカフェでデザイナーとしてお客さまと一緒にものづくりをしています、浅野です。

この記事では、より良いオリジナルグッズの制作のために知っておきたい「入稿データ作成のポイント」についてご説明します。

知っているのと知らないのでは大違いなデータの話。ぜひ、今後にお役立てください。

<オリジナルグッズ作成時の入稿データのポイント4つ>
①シャープに表現したいロゴはベクターデータで用意しよう
②フォント(文字)は、何故アウトラインをかける必要があるのか
③webサイズの画像だと印刷時に「小さい」と言われるのはどうして?
④印刷時に知っておきたい「塗りたし」とは?

シャープに表現したいロゴは「ベクターデータ」で用意しよう

「ロゴのように、はっきり表現したい画像は「ベクターデータ」で用意する。
ベクターデータ以外のデータ方式だと、印刷が綺麗に仕上がらない場合がある。」

少し難しいお話になりますので、最初に結論を書いてみました。理由についてご説明する前に、まずは画像をご覧ください。

左側のサンプルは、写真やイラストなどによく使用される「JPG」というデータ形式で保存したノベルティカフェのロゴを拡大したもの。
右側のサンプルは、「ベクターデータ」のロゴを拡大したものです。

左側の画像がカクカクしているのに比べ、右側の画像は滑らかですよね。
このように、ベクターデータは拡大してもシャープさを保つことができます

では、なぜ違う形式のデータがあるのでしょうか?

左側の画像のように、写真やイラストなどによく使われており、拡大するとカクカクした画像になるデータ形式のことを、まとめて「ラスターデータ」と呼びます。

ラスターデータを構成するカクカクは、「セル」や「ピクセル」と呼ばれます。
写真やイラストなどの繊細な色やシルエットを表現するためには、ひとつひとつのピクセルが異なった情報を持つラスターデータが最適です。

一方、ベクターというデータ方式は、点と点の座標を結ぶ線を、数値データをもとにした演算によってあらわすため、巨大な看板にも、名刺にプリントするような小さなロゴでも、同じように画質を損なわずに表現することができます。

少し難しい話ですが、「ロゴのようなはっきりした画像はベクターデータを用意する。ベクターデータ以外のデータ方式だと、印刷が綺麗に仕上がらない場合がある」と覚えていただければ大丈夫!
ベクターデータのファイル形式は、「.ai」「.eps」です。データに不安がある場合は、ぜひご相談ください!

フォントは、何故アウトラインをかける必要があるのか


次は、文字=フォントについてお話しします。

illustratorやPhotoshopなどの専用ソフトでデータを作成いただく場合、「フォントをアウトライン化した状態でください」とお願いしています。
これはノベルティカフェに限らず、フォントを含むデータを印刷に出す場合には、共通して求められることでもあります。

文字=フォントは、それぞれ固有の情報を持っています。データ作成者であるお客さまと、データの受け取り手であるノベルティカフェの双方が同じフォントのデータを持っていないと、フォント環境を再現できずに代替フォントに置き換わる「文字化け」という現象がおこります。

こうなると、お客さまが使いたかった文字が表示されなくなってしまいます。

そのため、フォントを「アウトライン化=文字情報を破棄して図形化すること」が必要です。これにより文字化けせず、お客さまの表現したかった状態をデータの受け取り手の方でも再現することができます。

アウトライン化した文字は、文字情報を失うため、通常の文字入力のような追加削除等の編集はできなくなります。アウトライン化は、最終段階で行うことをお勧めします。

webサイズの画像だと印刷時に「小さい」と言われるのはどうして?

さて、次に気をつけたいポイントは、「画像サイズ」です。

データをやり取りしていて、「画像サイズが小さい」と言われたことはありませんか?手元にある画像をそのまま送っているけど、「画像サイズが小さい」というのは、どういう状態なのでしょうか。

一番上の小さい画像は、web画像をそのまま引っ張ってきたもの。真ん中の荒い画像は、一番上のweb画像を印刷に必要な大きさまで無理やり引き伸ばしたもの。一番下は、印刷に必要なサイズで作成された画像データです。

画像の大きさを表す単位として、「解像度」があります。
印刷(DTP)における「画像解像度」とは、1インチの中にどのくらいのドット(ピクセル)密度で画像が構成されているかを示す数値です。

単位はdpi(dot per inch/ドット・パー・インチ)、またはppi(pixel per inch/ピクセル・パー・インチ)で表され、1インチあたりのドット数(ピクセル数)が多いほど、画像解像度が「高い」ということです。

高品質な印刷物のために必要な画像解像度の目安は、フルカラー印刷の場合、原寸で300〜350dpiと言われています。
グレースケール印刷の場合は600dpi、モノクロ印刷の場合は1200dpi以上が推奨されています。

一方、webの世界では、解像度72dpiの画像を使用することが多いため、webの画像をそのまま印刷に当てはめようとすると、「解像度が低い=小さい」という現象が起きて画像が荒くなってしまいます。

ディスプレイと印刷では、違う解像度で表現されているんですね。
「印刷には、印刷に適した解像度の画像を用意する必要がある」と理解していただくと、画像の差し戻しを防ぐことにつながります。

印刷時に知っておきたい「塗りたし」とは?

最後の項目は、「塗りたし」です。
グッズの印刷で、印刷の外まで画像が続いているような表現をしたい場合「塗りたし」を理解する必要があります。

そういった時には、仕上がり(実寸)よりも少し大きめの範囲に印刷し、実寸に裁断する手順を取ります。

裁断の際にずれを起こしたとしても、紙の白が見えてしまわないように仕上がり位置の外側にわざとはみ出すようにデザインしておく部分を「塗りたし」といいます。

また、裁断の際に切れてしまったら困る要素については、ずれを起こしても問題ない範囲に収めておくことも大切です。

以上、オリジナルグッズ制作のために知っておきたい「入稿データの4つのポイント」についてご紹介しました。

難しい項目もあったと思いますので、オリジナルグッズをつくる際、データのことも含めて相談したいという方は、是非ノベルティカフェにお問い合わせください!
プランナーとデザイナー一丸となって、万全のサポート体制でお待ちしております。

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