陶芸体験で再認識した、ノベルティカフェで大切にしたいものづくりへの想い
ノベルティカフェのプランナー池田です。
日頃、お客さまからご依頼を受けて、グッズやノベルティ、オリジナル商品など、あらゆる「ものづくり」をしている私たちですが、先日、まさに手を動かして「ものをつくる」体験をしてきました。
以前、蕎麦打ち体験についても記事にしたことがありますが、今回の体験は…「陶芸」です。
陶芸とは、粘土を成形し高温の窯で焼き、器などをつくること。大きく分けて、土を原料にする陶器と、ガラスを原料とする磁器があり、土の産地や釉薬の種類などで、全国に様々な特徴を持つ産地があります。
なぜ突然陶芸体験? と思われることでしょうが、たまたま私の母が陶芸を趣味にしており、通っている陶芸倶楽部が体験会を催すということで、会社のメンバーで訪れてみたのです。
実際に手を動かしながらものをつくることで、改めてものづくりの楽しさを実感することができました。
土から器が出来上がる! ものづくりをしている実感を強く感じる感動体験
陶芸体験会では、まず基本的な説明を受けた後、ひと塊りの土を渡されます。すでによく捏ねて粘土状になった土です。子供の頃の砂場遊びや海に行った時の砂場を思い出すような土の感触。まだ何の形でもないただの土ですが、触っていると何とも心地が良いものでした。
ろくろを使った成形は技術が必要なので、体験会ではまず手捻りで作品をつくっていきます。
土の塊が少しずつ形を変え、だんだんと作品になっていく様は、大変ワクワクするものでした。
みんな時間も忘れて集中して手を動かしていました。
当たり前ですが、ただ土を触っていても、器にはなりません。
それぞれ、つくりたいアイテムを決めて、どのようなサイズでどのような形なのかを考え、そこに向けて土を触っていく必要があります。
体験会は成形をするまででおしまい。その後完成するまでには、乾燥させ、削る作業をし、焼き付けをし、釉薬をかけ、最後に本焼きをし…と長い工程があります。
全体の中ではほんの一部ですが、土から器の形までつくることができ、「ものづくりをしている!」という実感が強く持てました。
陶芸体験で感じた、ものづくりに必要なこと
体験から2ヶ月ほど経った頃、完成品が手元に届きました。
成形後の作業を、陶芸倶楽部の方がやってくださり、あらかじめ指定していた釉薬をかけて焼き付けてくださったものです。
完成品を手にして、一同再びの感動。
自宅に持ち帰ったり、オフィスでお茶を飲むのに使ったり、それぞれ活用しています。
この体験を通して、ノベルティやオリジナルグッズにも通じる学びがいくつかありました。
ものづくりの成功には、終わりを具体的に思い描くことが必要
まず、しっかりと終わりを思い描いていないと、良い作品はつくれないということ。
そもそも何がつくりたいか、どんな形にしたいかなど、具体的であればあるほど良いと思います。
私は、何をつくるか、あまり浮かんでいないままつくり始めてしまったので、以前にもつくったことがある小鉢のようなものになりました。これがほしい! と、つくり始めたわけではないので、何だか中途半端です。
この湯呑みをつくったのは、20代の男子なのですが、湯呑みをつくりたいと思っていて、少し前に食べに行ったお寿司屋さんで出てきた湯呑みの形をイメージしていたのだそうです。
はっきりとしたイメージを持ってつくられた湯呑みは、とても素敵ですよね!
ノベルティカフェでのものづくりでも同じ。
お客さまは、最初はっきりとしたイメージを持たずにお問い合わせいただくことがあります。そこからいかに具体的なイメージを引き出せるか。もちろん、陶芸と違い曖昧なイメージのままでは制作できないのですが、早い段階でお客さまのイメージをきちんと掴めるかで、よいものづくりができるかが決まってくると思います。
ものづくりのプロセスを共有することで、お客さまの関心を惹きつける
また、今回全体の工程の一部ではありましたが、実際に土を触ることで、完成品への愛着が高まりました。
お客さまからのご依頼に関しても、ただアイテムを依頼されてつくるという作業のようにするのではなく、お客さまと一緒にものをつくっているということを忘れずにいたいです。
いま何をしていて、次に何があって、いつ出来上がるのか。
都度やり取りをしながら制作をすることで、完成品に対するワクワク感を高めていけると感じました。
工場生産でも変わらない、丁寧で人のぬくもりを感じるものづくり
最後に、普段私たちが請け負っているものづくりは、土を手で捏ねて成形していくようなことはありません。
しかし、突き詰めれば同じなのではないかとも思うのです。
完全オリジナルアイテム、例えば革のコインケースをつくる場合、直接やり取りはしなくても、革をなめす人がいて、断裁して縫製する人がいて、できあがります。
既製品への名入れの場合でも、職人さんが一つ一つ名入れをしてくれています。
大量に生産するものであっても、多くの人の手によってつくられていることを忘れないでいたい。
ノベルティカフェでは、これからもぬくもりを感じるものづくりを続けていきたいと思います。