ノベルティやグッズ制作に生かしたい! 海外ブランドにおけるサステナブルなものづくり
地球温暖化・森林破壊・海洋汚染などの環境問題についての意識は、年々強まり、企業の商品・サービス開発においても意識されるようになっています。
環境問題に対する最初の国際会議は、1972年にスウェーデンのストックホルムで開催された「国際人間環境会議」だと言われています。
この国際会議では、113ヵ国が参加し、環境汚染問題や人口、食、資源、野生生物保護など、広範な分野の問題について討議が行われました。
討議の結果、「人間環境宣言」「人間環境のための行動計画」などの決議が採択されました。
しかし、その後、オイルショックなどの影響があり、環境保護の活動は鈍化。
環境問題への企業からの動きが大きく動くようになったのは、2015年の国連サミットで採択された、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中に、「持続可能な開発目標(SDGs)」の影響が大きくなっています。
環境問題については、世界の有名ブランドでも課題とされており、さまざまな取り組みが行われています。
高級ブランドの話はノベルティとは関係ないとは言わず、ものづくりに関わるものとして知っておきたい、理解しておきたいと考えています。
こちらの記事では、環境問題に対する有名ブランドの取り組みについてご紹介します。
Patagonia(パタゴニア):「環境に望ましい素材」への転換
アメリカの登山用品、サーフィン用品、アウトドア用品、軍用品、衣料品の製造販売を手掛けるメーカー「Patagonia(パタゴニア)」。
環境に配慮する商品で知られ、環境問題に取り組むグループを助成していることは比較的有名なお話ではないでしょうか。
パタゴニアは環境に関する取り組みとして、「環境的責任プログラム」を掲げています。
その中のひとつに環境に望ましいとされる素材への転換があります。
パタゴニアは1996年に、これまでコットンで生産していた製品すべてを、農薬や化学肥料の使用を抑えた有機農法で生産された、オーガニックコットンに切り替えました。
以降、全製品ラインにおけるその割合は2016年の43%から2022年には88%へと成長しています。
また2025年以降の展開として、石油を原料とする素材をパタゴニア製品から排除し、リサイクル・ポリエステルを採用した製品を作ることにより、化石燃料への依存を減らすこと。
そして、タグとパッケージはプラスチックの使用を排除し、藻類を原料とするインクを使用することを目標にしています。
パタゴニアは、環境に配慮した商品開発で有名です。サステナブルなだけでなく、デザイン性や機能性をキープしているところも、人気の秘密だと思います!
COACH(コーチ):再生素材を活用したものづくり
1941年にニューヨークで創立されたグローバルファッション・ブランド、「COACH(コーチ)」。
コーチでは、Coachtopia(コーチトピア)というコミュニティを通して、よりよい地球の未来をつくる循環型のものづくりを提唱しています。
コーチトピアでの取り組みの1つとして、「リサイクル、再利用、再生された素材」の利用があります。
新たに素材をつくることからものづくりをはじめるのではなく、製造工程で余ってしまったレザーの剥ぎれや、消費者が使い終わったポストコンシューマー素材などを積極的に採用しています。
ファッションブランドらしいなと感じたのは、アップサイクルとクラフトの意味を掛け合わせた「アップクラフト」という取り組みです。
コーチの製造工程で残ってしまったレザーの切れ端を、パッチワークやアップリケなどその切れ端を組み合わせて利用しています。
再生された素材を使用しているにもかかわらず、それでいてデザイン性も高いところが、さすが世界に通用するファッションブランドですよね。
コーチのオンラインショップでは、かわいらしいアップクラフトの製品がずらりと掲載されていますので、ぜひ興味のある方は見てみてください!
H&M(エイチアンドエム):消費者参加型の回収サービスを展開
H&M(エイチアンドエム)は、スウェーデンのファッションブランドです。
低価格かつファッション性のある衣料品を扱う、いわゆるファストファッションの一翼を担う企業のひとつでもあり、日本にも出店しています。
H&Mでは、2013年から世界の各店舗で古着回収サービスを始めました。
不要になった衣類がゴミとして捨てられることなく、製品や資源として再利用されることを促進するために、ブランドや状態を問わずに回収しています。
持ち込みできるものは、Tシャツ、靴下、エプロン、ニット、コート、ダウンジャケットなどの衣類全般(皮革製品、毛皮製品を除く)。タオル、シーツ、カーテン、ラグ、まくら、クッション、布製のバッグなどのホームテキスタイルです。
回収された衣類やテキスタイルは、状態に応じてリユース、リサイクル、エネルギーのいずれかに仕分けられます。
古着回収サービスを利用すると、お得な特典が受けられます。消費者のリサイクルへの意識も自然と高まりそうですね! 特典の詳細はH&M公式サイトをご確認ください。
https://about.hm.com/content/hmabout/countrysites/ja_jp.html
この3つの異なるブランドで共通していたことは、ものづくりにおいて、原材料の生産から糸の生産、輸送まで、あらゆるものが環境に影響を与えるという認識があることです。
ブランドを絶やさず消費者が喜んでくれる製品をつくりたい、その意識が伝わってきます。
ノベルティ・オリジナルグッズにオススメ! サステナブルなグッズをご紹介
では、ノベルティカフェでどんなグッズを制作することができるでしょうか。
プランナーオススメのグッズをご紹介します!
再生素材を使用したデニムライクのトートバック
アップサイクル(再生素材)を使用したデニムのような素材「デニムライクシリーズ」のトートバッグです。
再生ファブリックの糸を、デニムのように綾織(斜め織り)にすることで、デニム生地のような風合いになっています。
再生ファブリックとは、衣類や生産中に生まれた記事の切れ端を粉砕などしてつくった糸のことです。廃棄を生み出さない点に加え、すでに色がついた綿のくずからつくるので、染色の必要がなく、二酸化炭素の削減と水の節約になっています。
カジュアルで丈夫な素材です。持ち手が長く、肩にかけられるので、毎日のお買い物に大活躍間違いなしです!
【製品スペック】
デニムライクライントート
本体サイズ:約450×370×120mm
素材:ポリエステル、コットン
カラー展開:インディゴ、ベージュ、ブラック
梱包形態:PP袋
印刷方法:シルク印刷、熱転写印刷
印刷範囲:最大W100×H120mm
最小ロット:50個〜
オーガニックコットン素材のタオルとTシャツ
パタゴニアの事例でもご紹介した、オーガニックコットン素材のアイテムがノベルティカフェでも制作できます!
優しい手触りで吸水性も抜群オーガニックタオルハンカチ
こちらの素材はGOTS(Global Organic Textile Standard)認証を受けたオーガニックコットンを使用しています。
綿を収穫した後、製品になるまでの様々な加工の過程でもケミカルな処理をなるべく少なくしており、人にも環境にも優しい素材です。
お手頃な価格で制作できるところも嬉しいポイントなのです。
刺繍のサイズやカラー数にもよりますが、ワンコインで制作することもできます!
【製品スペック】
オーガニックタオルハンカチ
本体サイズ:約250×250(mm)
素材:綿
カラー展開:無漂白、白、スカイブルー、ローズピンク、グラスグリーン
印刷方法:刺繍
最小ロット:60枚
トレンド感あるオーバーサイズのオーガニックコットンTシャツ
こちらのTシャツはメーカーが独自に定めた基準でオーガニックを定めており、その基準とは、農薬や化学肥料を3年以上使っていない農地で、有機農法で育てられたコットンを使用しているということ。
有機農法で育てられたオーガニックコットンは、自然だけでなく、生産者の健康にも安心・安全なエシカル素材です。
5分丈袖でカジュアルなオーバーサイズデザインのTシャツもオーガニックコットン素材で制作できます。トレンドながらも、透け感などが気にならない厚手の生地で露出もすくなく、きちんと感を感じるフォルムが特徴です。
【製品スペック】
オーガニックコットンTシャツ
本体サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL、XXXL(詳しいサイズはお問い合わせください)
素材:綿
カラー展開:ナチュラルホワイト、サンドベージュ、スモークネイビー、チャコールブラック
印刷方法:シルク印刷、パッド印刷、熱転写印刷、インクジェット印刷
最小ロット:50枚
間伐材を使用した、ペントレイ付きスマホスタンド
「脱プラスチック」の素材をご相談いただいたお客さまへは、間伐材を使用したオリジナルグッズもご提案しています。
間伐材とは、森林の健全な成長を促進するために行われる木の間引き作業から得られる木材のこと。間伐材は再生可能な資源であり、森林の適切な管理によって持続的に利用できます。
ぬくもりを感じられる木の素材で、環境保護にもつながるノベルティということで、注目されています。
木材は使っていくうちに色が変化し味が出てきます。このペンスタンドも、デスクに置いてつかっていくうちに色の変化が楽しめます。
【製品スペック】
間伐材ペントレイ付きスマホスタンド
サイズ:幅180×奥行き58×高さ20(mm)
原材料:ヒノキ(国産)
名入れ方法:シルク印刷(1色)、焼印、レーザー彫刻
最小ロット:200個
今後も、ものづくりと環境に関するニュースや、それを配慮したグッズは増えていくことが予想されます。
みなさまにお伝えしたい情報やグッズは、随時ノベルティカフェでもご紹介していきます。